2010年02月11日

アウディA1

来月初旬に開催されるジュネーブショー2010に向けて欧州各社からニューモデルの話題が連日のように出てきていますが、アウディはBセグメントモデルであるA1のプロダクションモデルを登場させるようです。

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ボディサイズは、全長3950×全幅1740×全高1420mmでホイールベースは2470mmです。搭載されるガソリンエンジンは新型ポロにも搭載される1.2LのTFSI(86ps)と1.4LのTFSI(122ps)で現時点では4WDモデルであるクワトロ搭載車はなく、FFのみのラインナップになるようです。

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A1は2007年に発表された「メトロプロジェクト・クワトロ・コンセプト」というモデル(写真上)がベースになっていますが、この時点でエクステリアデザインの方向性はほぼ固まっていたのがわかります。(おそらく量産デザインを下敷きにプロトタイプとしてのデザインを施したと言う方が正解なのだと思います)

ただし、量産化に際してそのデザインは全域にわたって完全にリファインされています。特に2007年当時は既存量産モデルと同じ逆台形のシングルフレームグリルでしたが、量産版A1では先頃発表されたフラッグシップモデルである新型A8から採用された新しいアイデンティティである変形六角形のグリルに変更されました。これによりヘッドライト内側のラインとの整合性がよくなっています。それでもコンセプト版からデザインの純度を極力落とさずに量産化できたことはそれだけコンセプト版の評判がよかった証だと思います。

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コンセプトモデルではフロントバンパーに内蔵されているフォグランプの丸味に沿った形の開口部デザインになっていて、リアバンパーのエキパイ出口形状が対になるようにエキパイを取り囲むリアバンパーの造形も反復して用いられていました。

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このフォグランプの外形とエキパイのデザインを関連付ける手法は159でも見られ、ヘッドライトの片側3連の丸いグラフィックもキチンとリアコンビのグラフィックに反復されています。こうすることで前後デザインのテイストを整えて一台のクルマとしてのデザイン完成度を高める効果があります。

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余談ですが、159と兄弟車であるブレラの場合はリアのエキパイは角4本出しのデザインを採用していることと、スポーツモデルである性格を考慮して159のようにフロントフォグランプにメッキのベゼルを付けずに開口部の樹脂ガーニッシュと一体仕上げになっています。一見すると前後デザインに関連付けがされていないように見えますが、その代わりに159とは異なるフロントバンパーのエアダム部分を3分割しているデザインとリアのエキパイ開口部及びセンターのディフューザーによってリアバンパー開口部を3分割とすることでデザインを反復し、前後でデザインテイストの統一がキチンと図られています。細かい部分ですが、こうした徹底した処理の積み重ねがクルマの完成度を高めるので、手抜りなく緻密に仕上げているジウジアーロ氏の手腕には本当に頭が下がります。

実は国産車のデザインでは意外とコレができていません(^^;)前後でまるで違うクルマであるかのようなテイストの異なるデザインで発表されているクルマは珍しくないので。

脱線しすぎました(^^;)話をA1に戻します。

結局のところ、A1の量産版では上記のような反復処理は採用されませんでした。理由としてはコンセプト版のままだと排気による熱害でバンパーが溶けてしまうのが一番大きいですね。あとはアウディ全体としてのデザインアイデンティティに対する配慮や、おそらくはシャシーを共有しているであろうVWポロとの兼ね合いもあっただろうと思います。共有していればリアサスや排気系の取り回しに何かと制限があるのだろうと思いますので。

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国産車でも導入が進んでいるポジションランプのLED化ですが、アウディも現行世代の各モデルから積極的に採用しています。欧州ではデイタイムランプとなるポジションランプがようやく点発光から面発光(正確には線発光)になりました。指向性の強い光が出るLEDというパーツの性格上どうしても点発光になってしまうのは仕方がなかったのですが、BMWやアウディはリアコンビのテールランプにはLEDで線発光させていたので、なぜフロントにはそれをしないのか不思議に思っていました。個人的にはLED独特のあのツブツブ感を伴った点発光の仕方がオモチャっぽく見えてどうも好きになれないのでこういう処理は大歓迎です。やはり線発光の方が高級感はありますね。

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それではインテリアに目を向けましょう。
とても末っ子とは思えないほどのクォリティを実現しているのが写真からでもうかがい知れ、開発年次が古いとはいえ、兄貴分であるA3の質感を超えているのは確実です。シートも上級車並にサイズが大きくアウディのスポーツ系シートと共通のショルダーのホールドがよさそうな形状をしています。

「アウディのクォリティをそのまま小さくしました」というスタンスで、デビューすればガチンコで対決することになるMINIやMiToに対抗してこれでもか!というくらいの圧倒的なクォリティで勝負を挑むようです。

定員は4名でリアシートはそれなりに座れそうですが、リアガラスとの距離の近さから推測するとトランクスルーを使わない時のトランク容量はそれほど大きくはなさそうですね。でも、クルマの性格を考えると実質的にはパーソナル志向の強い2+2でしょうから、そう大きな問題にはならないでしょう。

空調のアウトレット部分に施されたディテールの細かさは明らかにクラスを超えた処理ですね。艶のあるピアノブラックの加飾パーツやシボにも高級感があります。ツマミ部分に施されたローレット処理がそそりますねぇ(笑)このクラスじゃまず使われない処理です。

このA1、いくらで売るつもりなんでしょう?現地では日本円で198万円(!)から発売するそうですが、当然新型ポロよりは高くなるでしょうから、日本では230〜250万くらいでしょうか?

そうなればかなりの価格競争力を持つことになりますから、他社にとって相当な脅威になることは間違いありません。

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しかも、後には5ドア版である「A1スポーツバック」が控えています。(5ドア版はA2を名乗るかもしれませんが)上の写真は2008年に発表されたコンセプト版ですが、これが量産化されることになれば、更に幅広いターゲット層に向けて拡販が望めるだけに、Bセグメントの中ではかなり強力な存在になるでしょう。

そのうちSモデルやひょっとしたら過激なRSモデルなんていうスポーツモデルも登場するでしょうから、そうなるとホットハッチの世界にも殴り込みを掛けることが可能になり、Bセグメント内での全包囲網が完成します。無論SUVモデルの「Q1」の開発も視野に入っているはずです。

これからはA1がBセグメントでの台風の目になるかもしれません。

posted by neko at 10:26| Comment(0) | TrackBack(0) | ニューモデルの印象 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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